「ライターです」と言うと「取材はできますか?」と聞かれます。よく聞かれます。
取材なしの記事と、実際に現場に出向いて、お話を聞いて、写真を撮って(もしくは撮ってもらって)記事を書くのには、別のスキルが求められます。
そこで、人より多く失敗しているボクが「取材時の心構えと準備、取材時の動き方」をまとめました。
上級ライターの方はもっとうまいやりかたがあると思いますが、初心者ほど知ってほしい。という内容です。
取材の時間は取り返せません。失敗ができない取材時こそ、事前準備が必要なのです。
取材で失敗しないための記事準備と撮影のコツまとめ
「失敗しないために」と言っていますが、もちろんコレが完璧ではないですし、もっとアップデートできます………。
諸先輩方、ご指導頂けると幸いです。
今回想定したのは、イベント取材です。イベント中に行うインタビューも想定しています。
準備編
取材対象の関連記事を読む
取材するテーマ、キーワード、人物を検索し、Google検索で出た記事を読みましょう。2ページ読んでおくとよし。
なにも知らない状態で取材すると、面白さや伝えたいことがブレる可能性があります。(無知の怖さを思い知る)
専門分野かどうかは置いといて、最低限の礼儀としてやっておくと事故が減ります。
記事のターゲットを予想する
あらかた情報が出揃ったら、記事のターゲットを予想しましょう。男?女?年齢層は?ガジェッター?・・・主婦?パパ?ママ?などなど。
いろいろ考えた結果「ターゲットは俺じゃん」でもOKです。
ここでターゲットを決めておくと、なにを聞くべきか?どんな点に留意して取材をするか?がわかります。
集めた情報からタイトルと記事構成(案)を考える
ターゲットを決めたら、タイトル(案)と記事構成を考えましょう。
☆「・・・そこまでやるの?」
☆「当日のインスピレーションが台無しだ!」
という声が聞こえてきそうですが、ここでは無視します。
「センス(苦笑)」で、取材ができる人は良いんですが、あくまでも失敗しないための準備です。想定していたものと全然別の記事が出来上がっても良いんです。
△構成例
- 関連の記事を読む
- ターゲットを予想する
- タイトル・構成を考える
取材 当日の心構え、動き方
撮影の際に気をつけること
トップ絵、サムネイルになる写真を意識する
記事の顔とも言えるトップ写真&サムネイルに使える写真を想像しながら、シャッターを押しまくりましょう。
「1,000枚撮ったけど、サムネに使えるカッコいい&伝わる写真が無いよ〜〜〜!」って、結構あるんです。ゾッとします。
なので「テーマ」×「ターゲット」×「記事タイトル」に合った写真を抑えておきましょう。
例としてこれまでに書いた取材記事は以下から。
5,300円で豚しゃぶ&しゃぶギョプサル食べ放題&エビス飲み放題。豚組しゃぶ庵ビアホールとかコスパ高すぎな件 – はしもとん / 初心者ライターのためのブログ
△しゃぶしゃぶのお肉感を出す写真。
子供の外遊びのケガ対策に! 100均&薬局で手軽に揃えられる救急ポーチ – .HYAKKEI[ドットヒャッケイ]
△記事タイトルと合う写真。小物を表現したかったので。(編集者指示)
紅葉が眩しい秋のキャニオントレイル!日光の清流で沢歩きを体験してきた – .HYAKKEI[ドットヒャッケイ]
△みんなで歩いているキャニオントレイルっぽい写真。これは偶然です。すみません。
裏技として、似たような取材記事を参考に、グッと来た写真を探すってのもアリです。そして、構図を参考にさせてもらいましょう。
写真にかぎらず、書き方や構成を真似するってのはアリだと考えます。盗作、パクれって意味じゃないよ。
バリエーションを意識。1つのシーンに付き最低3枚は撮る
同じようなシーンでも3枚は撮って、後から選べるようにしておきましょう。また、同じような写真が続くと、単調になり読者が飽きてしまうので、広く見せる写真、寄った写真と、意識して使い分けましょう。
可能であれば動き回り、いろんな角度から撮影しましょう。
本来、撮影の手間を考えると、一発で決め打ち写真が撮れるのが1番良いのですが。(撮り直しが効く場合でも)撮りなおしのリスクは大きいです。時間的にも労力的にも。しかも、イベント写真なら撮りなおしできないじゃないですか・・・。
ということで、たくさん撮って事故のリスクを減らしましょう。
iPhoneでも撮っておく
余裕があればiPhoneでも撮影しておきましょう。そもそもiPhoneの写真は「イイ感じに撮れる機能」に優れています。保険の意味も含めて、iPhoneでも記録を残しておくと安心ですよ。
- トップ絵を意識
- バリエーション多く撮る
- iPhoneでも撮る
執筆をスムーズに行うために
基本はメモしよう。ボイスレコーダーは保険のために
取材なのでインタビューのような「人に話を聞く」シーンがあると思います。その際、ボイスレコーダーで録音すると便利なのですが、録音もしつつ、メモも取りましょう。メモが重要です。
で、いざ原稿を書く際はメモから記事を書くと速いです。
取材時のメモ書きで話しのポイントは十分抑えられているので、話しをまとめやすい&書きやすいのです。
テープ起こしを一旦行ってから、記事に仕上げても良いのですが、非常に時間がかかります。なかなか厳しい案件だと思います。
「キーワード」を聞き逃さない
写真でトップ絵を意識するのと同じように、記事タイトルになりえるキーワードを聞き逃さないように神経を尖らせましょう。ふとした会話の中で、その人の想いやミッション、本音がポロっと出てきます。
集中!集中!
好奇心を持ち会話を楽しもう
いろいろ意識を集中する話をしましたが、大前提として会話を楽しみましょう。こちらが完全に仕事モードだと、向こうもなかなか心を開いてくれません。知ったかぶりをする必要もありませんし、その道の専門家でなくても良いんです。
ただ、その方に興味を持って、素人なりに好奇心を持って、真剣に話を聞きましょう。きっといろんな話をしてくれるでしょう。
- メモを取ろう
- キーワードを聞き逃さない
- 好奇心を持って話を聞こう
取材後、記事作成のときに
改めて記事タイトルを決める
取材が終わりましたね。お疲れ様でした。
取材時のメモを元にタイトルと構成を整えましょう。
「想定の構成どおりになったかな?」、「面白い話が聞けたからこのエピソードを追加しようかな?」など、準備時の構成と比べながら仕上げていきましょう。
作り話は厳禁デス
ここで気をつけたいのが、無理やり自分が作ったストーリーにしないこと。いわゆるデッチ上げですよね。
「こっちの方がPV取れるんだよ!」、「バズるんだよ!」という記事は、ライターとしての信用を失います。気をつけましょう。
タイトル案、構成が出来たら、あとは書くだけです。迷っている時間がもったいないので、一気に書きあげてしまいましょう。
福岡のあるプロライターは、取材に行ったその日に書き上げてしまうそうです。凄まじいですね。
思い切って削ろう
取材では、記事にすること、しないことが構成上どうしても発生します。面白い話が聞けたとしても、記事のテーマに関係ない話だと、どうしても「蛇足感」が出てしまいます。
そんな時は思い切って削りましょう。スッキリするハズです。
見直し、字数チェック用のツール
誤字脱字チェックは以下のツールが便利です。
誤字脱字チェック→日本語の文章のタイポ/変換ミス/誤字脱字エラーをチェック/校正
こちらは文字数チェック。
文字数チェック→【文字数カウント】
当然、ツールを使ったあとの見直しや読み直しは必要ですが、実際にコレを使っているとミスが大幅に減ります。ぜひお試しくださいませ。
- タイトルと構成を整える
- 作り話しはダメ
- 思い切って削る
- ツールを使う
よし、書いてみよう!
実際、ボクはこれまでぶっつけ本番で取材に行ってました。大丈夫か?ってくらい。
で、一通り写真を撮ったり話を聞いたりしつつ「この言葉、使えるな・・・」と思ったり、カッコ良さそうな写真を撮ったり・・・。という、割とぶっつけ本番の仕事をしていたんですね。よくない。よくない。
軽い取材はそれでも良いんですが、時間が長かったり、要素が増えると、ボクの頭では到底処理しきれませんでした。で、取材が不十分だと、記事にするのが億劫になり、取り掛かるのが大変になったり・・・という悪循環ですよね。ああ怖い。
というわけで、最低限失敗しないように、今のノウハウを書き出してみました。
そして、諸先輩方、テクニックなどこっそり教えてくれたら幸いです。