もし、会社を経営者している方だったら、このタイトルにイラッとしたのではないでしょうか?。
「99%の会社はいらない」
よくわからないけれど、モヤモヤする言葉ですよね。しかも著者はあの「堀江貴文氏」ですし。
「どうせ、うちの会社は99%の中ですよ〜〜」とか、「お金持っているから、零細企業はいらねーって言うんだろ?」などという声が聞こえてきそうだけど、そんなことはありません。
それは、これからの時代を生き抜くための、ある意味堀江氏が言い続けていたことをまとめた本だった。
「忙しい」が口癖になってませんか?しかも、その「忙しい」って自分のやりたいことで忙しいんですか?
これから「労働」というものは機械、ロボットに取って代わる時代が来るだろう。そうなったとき、辛くてつまらない「労働」は消滅する。これからは遊びを仕事にする時代が間違いなくやってくる。
では、これからぼくたちはどんな風に働いて、生きていけば良いのか?そんなヒントが詰まっている本でした。
99%の会社はいらないの真意とは?
下記が本書の構成です。
- 第1章 日本の会社はおかしいと思わないか?
- 第2章 仕事のない時代がやってくる
- 第3章 だから「遊び」を仕事にすればいい
- 第4章 会社ではない新しい組織のカタチ
- 第5章 会社に属しているあなたへ
目次を読めば、堀江氏が言いたいことがなんとなくわかるような気がする。
各章では、かなり細かく実例をあげながらトピックごとに説明しています。最初から最後まで既存企業の否定をしているわけではありません。
そう、本書で多く文字を割いているのは、会社の否定ではなく、新しい働き方、新しい組織の作り方などの前向きな話。
しかも、特別なスキルだとか能力がある人に向けて「独立しろ」と言っているわけではなく、だれでもできること、当たり前のことを伝えています。
必要なスキルがあるとすれば、「行動すること」と「続ける(ハマる)こと」の2つ。これってよく考えたら子どもがで出来ていることなんですよね。
そんな行動するために書かれた本書から、特に気になったキーワードを紹介します。
「99%の会社はいらない」。過激なタイトルの裏で伝えたい、新しい働き方
お金は時間を効率化させるツール
一日24時間というのはすべての人に平等な現実です。
以下、本文からの引用。
僕にはやりたいことがたくさんある。だから時間を無駄にしたくない。一分一秒
でも大切に使いたいと考えている。お金で時間を買えるのであれば、そこには惜しまずお金を使う。お金はそうやって時間を効率化させるためのツールだ。
例えば、移動時間もこれにあたるだろう。自分で車を運転して移動するくらいなら、タクシーにのってその間にスマートフォンで仕事をした方が圧倒的に効率はいい。
新宿まで通っていた会社をやめてから、何度か東京に行く機会があった。そもそも埼玉に住んでいるので、移動時間が無駄。っていうのはあるんだけど。(毎日移動に4時間もかけていたとか、なんという無駄な時間だったんでしょう。)
くだらないこだわりやプライドを捨てることで、目的を早く達成でき、同じ時間でより多くのことができます。
僕の例ですが、先日JRのグリーン車を使ってみた。
降りる場所によっては完全に運賃が倍になる。だいたい900円くらいUPしたと思う。
それでもグリーン車を選択したのは、無駄でしかない電車移動の時間を原稿書きの時間に使えるから。
普通車ではMacBookを開いてキーボードを打つのは難しいけれど、グリーン車なら余裕でできる。そもそも普通車だと座ることすらできない場合もある。
目的地に着いて原稿書きのためにカフェに入るのと、グリーン車の乗るのは金額的にそこまで差がない。そう考えると、移動を快適+原稿書きの時間を捻出のほうが遥かに価値があるのではないか?と思ったのです。
人間の時間とエネルギーは有限。
なので、両方を満たす方法を選択する。
その日はTemple大学のゲスト講師の日だったのだけど、結果的にエネルギーを温存できてよかった。
ただ「価格が高い」ではなく、いろんな角度から最適な選択をしなければならないんです。
テキストの力を侮ることはできない
スマートフォンの普及、ネットの進化によって音声や動画コンテンツがもてはやされている昨今であるが、本当に動画が便利なのか、というのは疑問だ。
もちろん、動画に適したものもあるだろうが、モノによってはテキストの方が便利だ。実はテキストの力は侮れない。
何を言いたいかと言うと、動画、音声はその収録されている時間分だけ、時間をとられるから。
動画やテープ早回しの方法もあるけれど、結局聞き取れる速さまでしか短縮できない。
テキストなら時間は情報を受取る人が決める。動画では2時間の情報量でも、テキストなら2時間かかることはないんですよね。
動画や映像はエンターテイメントでは有利かもしれないですが、「情報を受取る」という点では疑問。
余談ですが、堀江氏は以前から「マンガ」も時短には最適。と言っています。テキストを読み込むよりも遥かに時短でしかもわかりやすく情報を吸収できるから。とのこと。
効率よく情報を受取ることに意識をすればムダが見えてくるので、結果的に受け取る情報の量が増え、時間の節約になる。
仕事はエンターテイメントであるべき
たくさん遊ぶべき。それは面白いと思えることに出会うための手段であり、面白いことを突き詰める方法だ。
また、
仕事は娯楽であり、趣味であり、エンターテイメントであるべきだ。誰かが替わってくれるような仕事なんてあっという間に機械に代替される。何よりも、好きなことを仕事にしている人の方が見ていてもイキイキとしている。
こんなことを言うと「稼ぐためには苦労や辛いことも必要。楽しいことばかりで食っていけるわけない」と言われます。これだけインターネットが普及し、楽しく遊びながら食っている人を見かけるのに「それはあの人だから」、「運がいいからだけだって!」と言う。
しかし、堀江氏に言わせるとこう。
「ただあなたがやってないだけだ」。
ただやればいいと、愚直に成功例を真似しやっている。市場を奪い合うのではなく、+アルファでオリジナリティーを出す。
結局は行動した人、続けた人しか生き残らない。
終わりに
会社についての不満はもとより、日本教育や固定観念により「常識」が「常識ではない」という切り口+突き抜けるにはどうするのか?ということがわかりやすくまとめられていました。
ここまで読んだ人はもう、行動して楽しい人生を送るしかない。
ここまですべて他人のせい、環境のせいにしていた人は読み進めるのが辛いだろうし、反論もあるかもしれないけれど、そういう人にこそ読んでほしいですね。